2016/01/13

Ambassadeur 5001C

釣りを始めた子供の頃、両軸受けリールは憧れでした。当時の小学生のバイブルであった「小学館入門シリーズ」にも、上級者向けの別格のリールとして紹介されていました。



「釣り入門」や「川釣り入門」は、それこそ穴が開くほど読み込みました。そこに書かれていたのが「5000C」・・・。具体的な商品名として掲載されており、まさに憧れでした。上の写真のイラストを真似て、授業中にノートの端に何度も何度も5000Cを描き込んだのを覚えています。

その後、「フィッシュ・オン」の文庫版を入手し、5000Cへの憧れは増すばかり。「いつかはABU」の思いを胸に、やっと小遣いが貯まったのが確か中学1年生の冬。近くの釣具屋では「5000C」は見当たらず、それならばまずはカタログをと勇みました。当時、自宅で定期購読していた「週刊朝日」では開高さんの「もっと遠く!もっと広く!」が連載中で、釣り愛好家への宣伝効果を狙ってか、「エビス・フィッシング」の広告が時々掲載されていました。

で、その広告に付いていた三角の資料請求券を送って入手したのがこのカタログ。ところが、残念ながら「5000C」はどこにも見当たらず、既に生産中止とのこと。仕方なしに、色が同じ黒いリールということで、5001Cと5600Cのどちらを購入するか、しばらく悩み続けました。


結局、5001Cを購入することを決心し、母親が大阪に出向く機会に西梅田の「十字屋」で買ってきて貰いました。これがその5001C。紙箱は、5000Cの上にステッカーで5001Cと貼り替えてありました。


この5001Cは本当によく働いてくれました。何年かごとに道頓堀にあったエビスフィッシングの大阪支社に持ち込み、オーバーホールをお願いしていました。傷だらけですが、大切なリールです。

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